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企業、値上げに依然慎重 物価見通し過去最低 円高進行、個人消費の鈍さ背景

 

企業に値上げしにくい状況が続くとの見方が強まっている。日銀が4日発表した6月時点の企業の物価見通しは、年明けからの円高の進行や個人消費の鈍さから、1年後の平均値が0・7%上昇と前回3月調査から0・1ポイント低下し、4四半期連続で過去最低の水準となった。日銀は、今年度の生鮮食品を除く消費者物価指数の上昇率見通しを下方修正する検討に入る。(飯田耕司)

前年比の物価上昇率2%の目標を掲げる日銀は、企業の物価予想を把握する目的で、3カ月ごとの全国企業短期経済観測調査(短観)と合わせ調べている。

3年後の平均値は1・1%と横ばい、5年後は1・1%と0・1ポイント減だった。企業の自社の販売価格の見通しについても、1年後が0・2%上昇(前回0・3%上昇)、3年後が0・8%上昇(同1・0%上昇)、5年後が1・1%上昇(同1・3%上昇)といずれも前回を下回った。日銀が掲げる2%とはほど遠い数字といえる。

短観と同様に今回の物価見通しも、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた一層の円高進行は織り込まれていないことから、物価見通しのさらなる低下も想定される。

日銀は29日に公表する、最近の経済と物価の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、平成28年度の物価上昇率の見通しについて、4月時点の0・5%から「0%台前半」を軸に調整するもようだ。

市場からは、日銀が「29年度中」としている2%の物価目標達成も困難との見方が強まっている。

日銀は、これまで原油安の影響が大きいことを理由に物価見通しを下方修正してきたが、2月以降、原油相場は上昇し、原油安が物価に与える影響は小さくなってきた。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「物価が下がるのは、企業の物価見通しが弱気化しているためだ」と指摘する。

日銀は28、29日に金融政策決定会合を開く。金融政策の限界も指摘されるなか、追加緩和の是非をどう判断するのか。

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