個人間融資 ネクタイに見る印象管理戦略トランプは何点?(4)

今回の記事は「個人間融資 ネクタイに見る印象管理戦略トランプは何点?」です。

文大統領、リー首相の服装は「印象を残さない」

2017年11月開催のAPEC首脳会議には文大統領(中)はネービー、リー首相(左)はチャコールグレーのスーツで登場した。(写真/AP/アフロ)
 そして、今回の米朝首脳会談の立役者が韓国の文在寅大統領です。常に冷静で紳士的な立ち居振る舞いと端正なスーツ姿は、見る人に安心感すら与えます。ところが目を引くような装いは一切しないせいでしょうか、実はファッションの印象はあまり残っていないのです。

 よく見ると、やはり上質なスーツにジャストサイズのスーツをきれいに身に着けていて、ネクタイも地味目な色と鮮やかな色をTPO(タイム、プレイス、オケージョン)に応じで使い分けています。ファッションよりも、端正な顔立ちや柔和な表情がより印象を与える人物で、自国でも女性の支持が高いことが特徴です。

 次は開催地を提供したシンガポールのリー・シェンロン首相。アジア人にしては身体の割りに顔が小さく、親しみやすい表情をしています。米朝首脳会談では16億円ともいわれる開催費用を自国で負担、ホスト国としての存在感を見せつけました。海外居住経験もあり、スーツの着こなしもスマートですが、やはり装いで主張することはあまりないようです。グレーのスーツが多いのですが、これがグレーヘアとマッチしていてソフト感が伝わってきます。

 本来、大事な場面ではダークスーツを着用することがビジネス界では基本ですが、このダークというのは、ミッドナイトネービー(濃い紺色)やチャコールグレー(濃い灰色)を指します。決して明るいグレーではありません。そして会議のフォーマル度や相手によって合わせた色を着用するとされます。

 ところが、最近ではライトグレーを着用するケースも増えており、このリー首相は細身にライトグレーのスーツをスマートに着こなしています。

 それぞれのお国柄や文化の上に成り立っているファッションスタイルですが、今回の一連の国際会談では、それぞれの思惑が服装に見え隠れしていました。外交や駆け引きに奔走する政治家たちは、「印象」にも戦略を凝らしていたのです。

今回の記事はこれで終了となります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ページ上部へ戻る