個人間融資 建設会社の談合ってまだあるの?(3)

今回の記事は「個人間融資 建設会社の談合ってまだあるの?」です。

一方で民間企業も、青函トンネル、黒部ダム、本州四国連絡橋といった数多くの国家プロジェクトを通じて実績を重ね、特殊架構技術や高度施工技術を蓄積・会得していった。そして財政縮小やプロジェクトの民間移行が行われるなか、官庁をはじめとする大型インフラの発注者には、最新知識を保有し、制度設計や許認可権限の履行に長けたエリートは存在し続けたが、専門技術知識を有する多様な技術集団は失われていった。

にもかかわらず、民間企業が有する最新技術のサポートを前提としたリニア中央新幹線などの大型プロジェクトにおいて、官庁/発注者は会計制度上の設計施工分離を今なお前提とし、制度改革のフォローもないまま、設計図書(編集部注:図面や仕様書など、建築物の施工に必要な書類の総称)の作成まで、明治以来の自前主義を通さなければならないのである。

明治以来、日本の急速な近代化のために構築されたこの百年の方式には、公正・透明性を原則とするコンプライアンスが問われる今日、綻びが生じている。グローバル化が進み、コンプライアンスが組織・企業活動の基本となり、優れた先端技術や研究開発能力が民間企業に移った今日、発注上の性能要求を越えて技術検討や仕様決定にまで踏み込む官庁指導型のプロジェクト運営は、機能不全に陥っている。

次の記事に続きます。

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