個人間融資 建設会社の談合ってまだあるの?(6)

今回の記事は「個人間融資 建設会社の談合ってまだあるの?」です。

リニア中央新幹線のような大型プロジェクトにおける談合事案の背景に、明治以来の硬直化した発注構造がしばしば潜んでいるという事実を、ゼネコン側はこれまであまり世間に開示してこなかった。それは、「企画」「調査」「設計」に関わりながらソフトフィーがもらえない、事前の「汗かき業務」をしているゼネコンがいる場合、そこにはあえて手を出さないという忖度(そんたく)が同業他社の間で働くからだと思われる(逆の立場になったとき、自分たちが汗かき業務をしている案件に他社が参入してほしくないからだ)。そのため様々な官庁工事、民間工事での汗かき業務は根強く生きており、競争原理が働きにくくなっている。

もっともそうした構造にも、少しづつ変化の兆しは見られる。たとえば従来、東京駅は大林組の“元施工”であり、初代東京駅からほぼすべての改修工事を大林組が手掛けていたが、辰野金吾設計の原型への復元工事(2007年~2012年)は鹿島が受注に成功した。一方で、鹿島が汗かき業務をしていたスカイツリーは、大林が鹿島を出し抜いて受注し、借りを返した。長らく銀行系列支配の中にあった日本のゼネコンも、少しずつ競争原理にさらされつつある。

次の記事に続きます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ページ上部へ戻る