登校をしぶる子に「言ってはいけない」言葉

休みが増える傾向になるタイミングの1つが、5月の連休明けです。新年度からがんばろうという気持ちが強すぎて、エネルギーが切れてしまったり、思いと現実のズレが出てきたりするのかな、と思います。

それまで頑張っていた子どもの様子からは、学校へ行くことがとてもつらくなっている、ということを想像するのは難しいかもしれません。

ホントに行くの?
先生や保護者の多くが「子どもは学校へ行きたいと言っているんです」と言います。そして、子どもがなんとか再び行けるように力を注いでしまいます。

「数日休むだけなら、みんなに遅れないですむ」とか「この状況を乗り越えたら、自分の殻を破るチャンスだ」といったように、学校の先生や保護者は、なんとかしてまた学校へ行かせてあげたいという思いが強く働くのです。

今回は、そのような「登校圧力のリスク」について書いてみたいと思います。まず考えたいのは、子どもが「学校へ行きたい」と言いつつ休み始めたことについてです。

私がここから判断できるのは、子どもが学校へ行くということを意識しながらも、それができない状況にあるということ。強いプレッシャーが本人にかかっていることは、想像にかたくありません。

以前「休み始めは『限界』だ」と書きましたが、コップの水が表面張力でかろうじて保っているような状態です。

そこに、たとえ1滴でも加えたら、コップから水はあふれてしまいます。つまり、たとえ緩やかな働きかけであっても、子どもが受け入れることができるプレッシャーを超えてしまう可能性があるのです。

登校圧力と言うと、ひと昔前のような無理やり学校へ連れて行くといったようなことをイメージするかもしれません。

しかし、どのような形の登校圧力であっても、子どもが大きく崩れてしまうことがあります。ですから、その働きかけが本当に子どもにとって必要なのか、十分に配慮することが求められます。

むしろ「ゆっくり休んで大丈夫だからね」の一言が救いになるかもしれません。

学校はすべての子が学べる環境をつくること
もう1つは、仮に復帰したとしても、「安心して学校生活を送ることができるような支援体制」をつくる余裕が学校にあるのか、ということです。

不登校の復帰指導を一生懸命していても、登校復帰をするのは25%(平成29年度問題行動等調査参照)ですが、そこには多大な時間と労力を要します。

家庭訪問などでも数時間が費やされ、その間は、ほかの児童生徒に時間を使うことができません。事務作業や教材研究なども多く、勤務時間外労働を強いられている先生も多いです。

「夕方や夜に学校に来てもいいよ」と言う先生もいますが、決してスタンダードになってはいけないと思います。

教育機会確保法にあるように、学校はすべての子が学べる環境をつくることが最も重要なはずで、登校させることが目標ではないのです。

先生自身も、登校圧力から解放されるべきです。むしろ休むことに対して不安にならないことです。

新学習指導要領には「自らの意思で登校」とありますが、落ち着くと、学校復帰も含めて自分たちで動き出す子が多いです。

私がしていることは、それを信じて、動き出したあとの準備を、希望をもって進めることなのです。

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